レ・ミゼラブル

レ・ミゼラブル (1985年ロンドンオリジナル演出版)
帝劇100周年記念 スペシャルキャスト公演

ジャベール 鹿賀丈史
ファンテーヌ 岩崎宏美
エポニール 島田歌穂
テナルディエ 斎藤晴彦
マダム・テナルディエ 鳳蘭
マリウス 石川禅
アンジョルラス 岡幸二郎
司教 林アキラ
ジャン・バルジャン 今井清隆
コゼット 神田沙也加


このミュージカル、25年を経て演出が変更されるとのことで、旧演出では今回が最後の公演。さらに帝劇100周年を記念して、日本で1987年からずっと続いてきたこのミュージカルの歴史のなかで、評価の高かったキャストばかりを集めた「スペシャル・キャスト」」による公演を観ることができた(上記の中で、神田沙也加を除くキャストは皆昔からこの部隊に長く乗っているベテランばかり)。僕を除くお客さんは当然「ミュージカル通」ばかり、という雰囲気で、とても部隊も客席もとても特別な雰囲気の公演だった。

オペラファンの自分としては、生でない楽器による伴奏や、マイクを通した歌にはいまいちピンとこないのであるが、1999年にロンドンで観て以来のこのレ・ミゼラブルは音楽の質も高いし、結構好きな演目である。今日は、当然のことながら非常にキャストの演技力、歌唱力はみな素晴らしく、本当にうまい人たちがやるとこんなに感動するのか!!というくらいの衝撃があった。ミュージカルを軽んじていたことをちょっと反省。

みなさん本当に素晴らしいパフォーマンスだったが、やはり1番は島田歌穂。エポニーヌ役では世界のベストメンバーに選ばれ、エリザベス女王御前コンサートで歌ったこともあるこの方、声質、表現力、そして安定感の面でも群を抜いていたと思う。
いわゆる「スペシャルキャスト」メンバーではないが、華のある持ち声の良さと強い個性、センスのある表現力でぐぐっときたのは神田沙也加。