滝千春

2008年8月30日
紀尾井ホール
ジャパン・アーツ主催

滝千春 ヴァイオリン
清水和音 ピアノ

プログラム

ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番 ヘ長調 作品24「春」
Beethoven: Violin Sonata No.5 F-dur Op.24 "Spring"
プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第2番 ニ長調 作品94
Prokofiev: Violin Sonata No.2 D dur Op.94
サン=サーンス:「死の舞踏」作品40
Saint-Saens: Danse macabre Op.40
ショーソン:「詩曲」作品25
Chausson: Poeme Op.25
スヴェンセン:ロマンス ト長調 作品26
Swendsen: Romance G dur Op.26
ラヴェル:「ツィガーヌ」
Ravel: Tzigane


 
友人のチューリッヒ留学時代の友達である滝さんの演奏会。滝千春さんはまだ21歳の若い演奏家。しかしすでに日本の主要オケとの共演実績もあり、国際コンクールでの受賞歴も多い。

今日の演奏は、彼女の表現の幅の広さを感じ、楽しむことができた。
残念だったのはピアニストとのアンサンブル。有名なピアニストではあるが、やはりこの日限りの共演ということで、リハ不足は否めないという感じ。また、ピアノの準備も結構いい加減だったのでは??という演奏。ベートーベンは「古典的な演奏」といえばもっともらしく聞こえるけど、彼女がぐんぐん頑張ってる割には単調な感じで、この曲の持つピアノとバイオリンの競演、的な魅力が出てなかった。プロコフィエフも同様。清水さん、もちろん音は綺麗だしすばらしい演奏なんだけど、ところどころ楽譜を追いかけているだけに聴こえるところも・・・。
ただ、サンサーンス以降の後半は結構いい感じになってきて、演奏をとても楽しめた。前半は楽譜をおいて演奏していたが、後半はすべて楽譜なしでの演奏、というのもよい結果を生んだのかもしれない。