フィラデルフィアオケ定期・アルゲリッチ
Friday, March 2, at 2:00
CHARLES DUTOIT Conductor
MARTHA ARGERICH Piano
Philadelphia Orchestra
SIBELIUS Finlandia, Op. 26
BEETHOVEN Piano Concerto No. 2 in B-flat major, Op. 19
RIMSKY-KORSAKOV Sheherazade, Op. 35
フィラデルフィアオケの定期演奏会。
初めてアルゲリッチを生で聴き、超大満足。
あまりにも満足したため(&忙しくて)、ちょっと余韻に浸りたいということもあり、ちょっと残念ではあったけど、後半の演目は聴かずに帰ってしまいました。
一曲目の「Finlandia」はフィンランドの作曲家シベリウスが、当時ロシアの支配下にあったフィンランドにおいて創った愛国的な曲。勇猛な雰囲気の金管が生える曲で、金管が強いといわれるフィラデルフィアオケのよさがよく出てました。
デュトワはN響の音楽監督を以前してたこともあり、よく聴いているのだけど、あの優雅な指揮ぶりから生まれる独特の音のうねりが好き。テンポが上がってきても、コクというか弾力性を失わないノリ・・みたいな。
二曲目は待ちに待ったアルゲリッチ。これはすごい、の一言。CDでは何度もいろんな曲を聴いてるけど、生で聴かないとほんとの良さって分からないものだなあ、と思った。音が違う、リズム感が違う。いろんなピアニストで何度も聴いている曲なのに、これまでに気付かなかったフレーズの流れとかを感じられて、ワクワクさせられる感覚。
自由奔放な感じの演奏にはいわゆる「古典的」といわれる(素人的にはそういわれてもあまりよく分からないけど)演奏とは全然違うという印象を受ける。なのに、ありがちな、『「ベートーベンの曲」ではなく「アルゲリッチの曲」を聴いてような感覚』、には全くならないのが不思議。むしろ、音の波に心地よく浸りながら、この演奏をベートーベンが聴いたら喜ぶだろうなあ、なんて思った。ベートーベンだってこんなにすごい演奏者がこんなすごい解釈を通じて自分の作品に新しい色をつけているのを知ったら嬉しいだろう。
そんなアルゲリッチももう65歳。次はいつ聴けるか分からないけど、できるだけ機会を捉えて生で聴きにいこう、そう思いました。