ymellon2007-02-08



Giselle

February 8, 2007
Merriam Theater
Pennsylvania Ballet

Choreography: Marius Petipa
Music: Adolphe Adam

Giselle: Julie Diana
Albrecht: Zachary Hench
Hilarion: Alexander Iziliaev


ダンスの好きな友達に誘われ久々にバレエを観に行ってきました。


友達にとってもらった席は二階の前から二列目で、オケからステージからもとても近くて最高の席。劇場自体、そんなに大きくない上、二階席部分がかなり前まで張り出した格好の劇場で、バレエを観るには最高の劇場だと思いました。


ジゼルを見るのは今回が初めてで、かつバレエ自体久々のことだったのですが、とても満足しました。
作品が比較的古く(1841年パリにて初演)、同世代のオペラにとても感じが似ていることも、すっと入り込めた理由かもしれない。
話の流れと、バレエを魅せる部分とが、オペラのレチタティーヴォとアリアの組み合わせに見えたりとか。
演出もとても伝統的で、好感がもてました。


よく観るオペラと比較して思ったのは、やっぱり「言葉」がないことの大きさ。
オペラが「人の声」と「意味を持つ言葉」というものすごくパワフルな武器を持った芸術だということを改めて強く認識させられました。一方で、言葉もなく、体の動きと表情、そして音楽で表現するバレエは、かえって「切ない」表現にはぴったりな感じがしました。ジゼルがショックで狂乱に陥る場面。楽しかった場面を回想するところで序盤に流れたメロディが再現されるのだけど、言葉がない分よりいっそう切なさや不幸な気持ちが強く感じられた気がします。


指揮者とかオケに関しては、有名オケのコンサートでもオペラでもないしどうしても不満な部分もあるけど、今日はバレエの良さを感じることができて大満足です。オペラと違ってバレエはより近くで観ることの意義が大きいので、いい席を取るのにお金がかかるのがつらいけど、また何かあれば観にいこうと思います。