October 27, 2006
The Philadelphia Orchestra
Peter Oundjian, conductor
Baiba Skride, violin

Verizon Hall

MOZART Overture to The Magic Flute
SHOSTAKOVICH Violin Concerto No. 1
VAUGHAN WILLIAMS Fantasia on "Greensleeves"
VAUGHAN WILLIAMS Symphony No. 6



Vaughan Williamsは英国の作曲家。エルガーよりもさらに後の、かなり最近の人です。この交響曲6番は44年作曲のもので、ロンドン空襲に対する強い憤りを描いたものとのこと。グリーンスリーヴス幻想曲とこの交響曲とを後半にやったのだけど、幻想曲の後に間をおかず、すぐに交響曲を始めるという演出をしてた(事前にマイクで指揮者が説明をして)。そうすることによって、「古きよき英国」を感じさせるグリ幻想曲の後、戦禍のロンドンを描くChaoticな第一楽章がすかさず始まる・・というなかなか面白い対比が楽しめました。

ショスタコを弾いた女性ヴァイオリニストは、若干25歳ながらすでにザルツブルグ音楽祭にもデビューしてる実力派。ただ、東欧・ロシアの女性バイオリニストにはいつもぴんとこない。チョンキョンファとか日本の女性バイオリニストとかに聴きなれすぎたせいだろうか・・。もっとも、彼らが演奏するショスタコのほうが作曲者の意図を反映している確率が高いはずであることは確かなんだけど・・。

ただそれを抜きにしても今日の(ショスタコの)演奏は・・・だった。これは指揮者のせいだと思う。この曲のもつ行き場のない閉塞感とか、ちょっと狂気の入った感じの二楽章のメロディとか、、、なんというか曲の持つテンションが全然生かされてなくて、とても好きな曲なだけにとても失望してしまいました。

まあそういう日もあるか。VAUGHAN WILLIAMSという、今まで聞いたことのない作曲家の曲を聴けたのは収穫でした。