鈴木佐英子、鴨川華子 フルートとチェンバロの愉しみ

2016年1月16日 14:30〜
東京オペラシティ 近江楽堂


フルートとチェンバロの愉しみ Vol.11
『バッハからの旅立ち』

鈴木佐英子 フルート
鴨川華子 チェンバロ



プログラム

J.Ph.キルンベルガー  ソナタ 第9番 ト短調
J.G.ミューテル  ソナタ イ長調
J.S.バッハ  プレリュードとフーガ ロ長調 BMW866 (チェンバロ・ソロ)
J.S.バッハ  ソナタ ホ短調 BMW1034
C.Ph.E.バッハ  ロンド ハ短調 (チェンバロ・ソロ)
W.F.バッハ  ファンタジア イ短調 (チェンバロ・ソロ)
W.F.バッハ  ソナタ ホ短調 BR WFB B 17
C.Ph.E.バッハ  ソナタ ホ長調 Wq84

アンコール タイトル不明(J.S.バッハの曲だと思われていたが、最近の研究によりC.Ph.E.バッハの作品ではないかといわれている曲・・)

『バッハからの旅立ち』と題した今回のプログラムは、バッハの弟子や息子たちによる、「バロックからの旅立ち」ともいえる時代の音楽を中心としたもので、とても味わい深いものだった。キルンベルガーの曲を聴いたのは初めてだったがとても楽しめたし、W.F.バッハもたぶん初めてだったのではないか。なんだかエキセントリックな感じのW.F.バッハ、遊び心も感じさせるC.Ph.Eバッハなど、Post父バッハ、Beforeモーツァルトの時代における様々な取り組みが感じられて面白かった。「そんな息子たちの「自由なファンタジー」は即興演奏の大家であった父の遺伝子から受け継がれたものと考えて間違いありません」との演奏者の鴨川さんによるプログラムノートの記載が実にしっくりくる音楽だった。