滝千春スペシャルコンサート(Pictet主催)

2015年10月14日(水)
Ba-tsu Art Gallery (表参道)

滝千春 ヴァイオリン
藤澤 仁奈 マリンバ
辻本 玲 チェロ

【演目】
プロコフィエフ無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ ニ長調 作品115
デイヴィット・ジョーンズ:リーガル・ハイ
ラヴェル:ヴァイオリンとチェロのためのソナタ

(アンコール)Tea for two ヴァイオリン独奏版


資産運用会社であるピクテが、文化芸術活動を支援する活動の一貫で行っている「パトロネージュプロジェクト」の一環で開催されたコンサート。会場は同じく同社が世界の写真家のために運営する国際写真展「Prix Pictet」の東京巡回展を開催するアートギャラリーで、作品を背景に、客数80人という非常にプライベートな空間で高いレベルの演奏を楽しめるすばらしい企画だった。

滝さんの演奏を聴くのは2010年以来だったが、表現の幅、多彩な音色には成長・成熟を強く感じた。マリンバの藤澤さんはこないだ国立音大を卒業したばかりの本当に若い方だが、とても安定したいい演奏だった。チェロの辻本さんは最近日本フィルの首席チェロ奏者に就任したすばらしいチェリストで、ラヴェルのヴァイオリンとチェロのためのソナタ、は始めて聴いた曲であったが完全に曲の世界に引き込まれてしまった。Privateな会場のせいもあろうが、久しぶりに心から音楽に没頭できる時間を堪能できる、すばらしい演奏会だった。

金融業界の端くれにいる者として、こんなすばらしい企画を行っているピクテにも感心。コンサートのチラシまで社員がPCで作るという手作り感満載の運営にも非常に好感が持てた。チケット代としてちょっとだけ同社の投信買ってみようかと思った次第。