阪哲朗 日本フィル
2015年5月8日@杉並公会堂
日本フィル杉並公会堂シリーズ2015 第1回
プログラム
シューマン:交響曲第1番《春》
ブラームス:交響曲第3番SCHUMANN: Symphony No.1 "Spring"
BRAHMS: Symphony No.3
阪さんのシューマン「春」は、NHK響での演奏、新日フィルでの演奏などで、過去に複数聴いていたが、今回は以前のような前に進むリズム、テンポよりも、一つ一つの楽器のフレーズの味わいがより前面でた演奏のように感じた。第二楽章とか弦のアンサンブルが美しい。「春」といってもまだまだ寒いドイツの2月に感じる春の訪れ、的なものをより強く感じさせる演奏だった。
後半のブラームス3番は最高、の一言。マッチョ過ぎる演奏や、重すぎる、くどすぎる演奏に触れることが多い曲、というイメージだが、今日は本当にすばらしいの一言で、曲の終わりまでまったく集中が途切れることがなかった。
久々の日フィルは違うコンマスが乗っていて(千葉清加さん(アシスタント・コンサートマスター))、なんとなくあの木野さんの元気印の第一バイオリンではない、やや可憐で柔らな印象になっていて、それがブラームスでの印象にも影響を与えている気がする。もう少しぱしっと引っ張って!と感じるところもあったけど、今後彼女が出演する日フィルには期待したい。